つきよのかっせん(絵本)書籍名:つきよのかっせん 著者名:富安陽子作 二俣英五郎絵 出版社:福音館書店(こどものとも) ★いつもにぎやかな低学年の教室。宿題のプリントを提出しに前に 出てくる子、隣の席に身をのり出しておしゃべりしている子、ラン ドセルの中身を机の上に全部並べている子、まだ眠そうにあくびば かりしている子もいる。 一日の始まり、朝の学活時間に絵本を聞いてもらうのはなかなか 難しい。「今日はなぞなぞの本やでぇ~!」その一言が効果抜群だ った。おしゃべりの声はなくなりみんな揃って前を向いてくれた。 「つきよのかっせん」は、ノラネコのブータンがまなぶとペアにな り、ネコのふりをして、たぬき軍団となぞなぞ合戦をするお話。 途中、4問なぞなぞが出てくる。例えば、「上は工場、下はゴミ 箱さてな~んだ?」子どもたちの顔を見回すとみんな真剣に悩んで いる様子。しばらく待っても答えが出ないので「ヒントはこの教室 にもあるものやで」と言うと、今度は一斉に目をキョロキョロ。一 人二人と手が挙がる。 答えはえんぴつけずり。正解率は80%ぐらいかな。子どもの答 えで笑っちゃったのは「工場のゴミ捨て場」やて。そのままやん。 「かえるの兄弟が3匹います。1匹目は女の子、2匹目は男の子。 3匹目は大人でしょうか子どもでしょうか?」の問題ではみんな悩 みぬいて下を向いてしまった。「正解は大人でーす」と言ったあと も半分以上の子が「なんで?」という反応だった。「だってかえる の子どもはかえるじゃなくておたまじゃくしやんかー」と言うと・・ 「えー、そんなんずるい!」「ひっかけやんかー」とブーイングの 嵐。なだめるのに時間はかかったが「一緒に楽しんだ」と実感でき る本だった。おまけとして、なぞなぞの問題を用意して時間調整に 使うと喜んでくれると思うけど大騒ぎになるかも。 |